【イベントレポート】「青梅夜具地の未来 M・I・R・A・I」|幻想的な灯りと、日常に還っていく布たち

こんにちは!baigo.fun(バイゴーファン)です。
8月9日は「夜具(やぐ)」の日🧵
……という語呂合わせにちなんで、繭蔵さんの2階ギャラリーで開催中の「青梅夜具地の未来 M・I・R・A・I」に行ってきました!
扉を開けた瞬間の、色彩と灯り

会場に入ってまず驚いたのが、色彩あふれるその空間でした。
照明を落としたギャラリーの中で、青梅夜具地で作られたライトが、ぽうっと周囲を照らしています。ダイヤ型に折られた提灯のような灯りがいくつも吊り下げられ、布を透かしたやわらかいオレンジ色が空間全体を包んでいました。
とても幻想的で、しばらく立ち止まって見上げてしまいました✨
「夕日色」を、そのまま光にする

ここで、ひとつ膝を打った発想があります。
青梅夜具地といえば、その保存・研究に取り組む団体が「夕日色の会」と名付けられているほど、あたたかみのあるオレンジ色が特徴です。
その生地を、そのまま”照明”に使ってしまう。
言われてみれば、これ以上ないほど理にかなっています。夕日色の布を透かした光は、当然のように夕日の色をしている。布を「見るもの」から「光を通すもの」へと置き換えたこの発想の転換に、思わず脱帽でした😮
テーブルの上には、夜具地を巻いた小さなキャンドルホルダーも置かれていて、こちらも同じあたたかさで灯っていました。
夜具地の小物が、大集合
会場には、青梅夜具地を使った作品がずらりと並んでいました。
日用品として

ブックカバーは、ストライプや花柄など、一枚一枚まったく違う表情。青い縁取りと、飾りボタンのような留め具が効いています。

うちわは、大輪の花柄をそのまま貼り込んだ一本。昭和の夏が、そのまま形になったような佇まいでした。

そしてまくら。夜具地はもともと布団の生地なので、これほど本来の姿に近い使われ方もありません。
動物たちが、たくさん



枝を仕立てたディスプレイに、鳥のオーナメントがいくつも留まっていました。「ヤグジドリ」という名前がついていて、一羽ずつ違う柄をまとっています。
そして壁を見上げると──シカの頭のオブジェ。
パッチワークで作られた大きなシカが、角までしっかり布でできた状態で、こちらを見下ろしていました。ハンティングトロフィーのような構図なのに、布でできているぶん、まったく威圧感がありません。むしろ、かわいい🦌

ほかにも、ワンちゃん・ねこちゃんをかたどった小物や、パッチワークの動物たちがあちこちに。見ていて飽きませんでした。
アクセサリーも

古綺麗(KoKirei)さんのブースには、ガラスドームに夜具地を閉じ込めた指輪、ネックレス、ピアスが並んでいました。
チェックやストライプ、赤や緑。小さなドームの中に切り取られると、布の柄が宝石のように見えてきます。ずらりと並んだ指輪のトレイは、それ自体が作品のようでした。
アート作品も

キャンバスに布や小枝、ボタンを組み合わせたコラージュ作品も展示されていました。紫と黒に塗り分けられた画面に、白い花と枝が伸び、布がリボンのように垂れ下がる——「布を使ったアート」としての夜具地の可能性を感じる一角でした。
価格帯としては、1,000円台から手に取れるものが多かった印象です。 「ちょっと記念に」という気持ちで選べるのは、うれしいところでした。
「琥珀きもの」さんは、組合会館にお店を
写真には納められませんでしたが、美しい着物を展示されていたのが「琥珀きもの」さんです。
お話を伺うと、現在は青梅織物工業協同組合の会館内の一室で、お店を運営されているとのことでした。
これは個人的に、今回いちばん印象に残った情報かもしれません。
かつて青梅の織物産業を支えた組合の建物に、今また、布に関わる人が店を構えている。形や切り口を変えながら、青梅の織物界隈がふたたび賑わっている——そんな流れを、はっきりと感じました。
我が家がおむかえしたもの

そして、我が家も何も買わずには帰れませんでした。連れて帰ったのは2つです。
ガチャ萬商會さんの「ねこちゃんのオルゴール」。 黒い体に夜具地のお洋服を着た、ちいさなねこ。目にはビーズが縫い付けられ、首元には青いチェックのリボン。お腹のボタンも一つずつ色が違います。
そして、はこ哉さんの「まくら」。 赤い薔薇の柄が大きく入った、いかにも夜具地らしい一枚です。娘の頭にちょうどよいサイズでした。
「今夜はねこちゃんのオルゴールを聞きながら、このまくらで寝る」のだそうです😴
布が、日常に還っていく
帰り道に、ふと思ったことがあります。
青梅夜具地は、かつてこの街の経済を支えた織物でした。最盛期には全国の夜具地の約6割を青梅産が占めていたとも言われています。でも今は、もう作られていません。
その布が、ライトになり、指輪になり、鳥になり、そしてまた「まくら」になって、誰かの日常の中に入っていく。
布団の生地だったものが、子どもが頭を乗せて眠るまくらに戻る。展示名が「未来(M・I・R・A・I)」であることを考えると、これはずいぶんきれいな循環だなと思いました。
なんだかいいですね✨
開催情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 展示名 | 青梅夜具地の未来 M・I・R・A・I |
| 会期 | 2026年8月9日(日)・10日(月) |
| 時間 | 11:00〜16:00 |
| 会場 | 繭蔵 2Fギャラリー |
| 出展 | ぎゃらりーはこ哉/ガチャ萬商會/古綺麗/琥珀きもの/染記(5人展) |
| 後援 | 青梅織物工業協同組合、青梅市観光協会、おうめごこち、西多摩新聞社、asacoco アサココ、街ブレ |
事前の告知記事はこちら: 【2026年8月9日・10日】青梅夜具地の未来 M・I・R・A・I 開催!レトロで可愛いヴィンテージ布の5人展
会期後も、作品に出会える場所
「行きたかったけれど間に合わなかった」という方へ。青梅では、他にも夜具地の作品に出会える場所があります。
- ぎゃらりーカフェ はこ哉(青梅市住江町7) 青梅駅から徒歩約6分。店内に夜具地の小物が常設で並び、ガチャ萬商會さんや古綺麗さんの作品も置かれています。コーヒーを飲みながらゆっくり選べます。
- 琥珀きものさん 青梅織物工業協同組合の会館内にてお店を運営されています。
- 青梅オリック祭(毎年6月開催) 糸と織の祭典。作家さんたちが出店されることがあります。
まとめ
「青梅夜具地の未来 M・I・R・A・I」、期待以上の展示でした。
過去の遺産を懐かしむ展示ではなく、「これから何になれるか」を見せてくれる展示だったのが良かったです。ライトも、アクセサリーも、シカのオブジェも、50年前の布からは想像もつかなかった姿でしょう。
会期は明日まで。お近くの方は、ぜひ足を運んでみてください。
お読みいただきありがとうございました!
タグ: 青梅夜具地,繭蔵,イベントレポート,青梅市,ハンドメイド
参考・出典
- 会場での取材および展示物より(2026年8月9日訪問)
- 青梅夜具地 公式サイト
- 繭蔵(@dining_gallery_mayugura)
- ぎゃらりーはこ哉(@gallery_hakoya)
- ガチャ萬商會(@gachamanshokai)
- 琥珀きもの(@kohakukimono)



