知っておきたい!プロが教えるホタル観賞のマナーと120%楽しむためのコツ

夏の夜の限られた時期にしか見られない、幻想的なホタルの光。毎年ホタル観賞(蛍狩り)を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、青梅の「梅の公園」にてお話を伺った「日本ホタルの会」の井上務さんのアドバイスを基に、ホタルたちへの配慮(マナー)と、観賞を120%楽しむためのコツをご紹介します!
ホタル観賞は「明るいうちに現地入り」が鉄則!
ホタルが光るのは夜ですが、観賞に行く際はまだ外が明るい時間帯に現地入りしておくのがプロのおすすめです。それには大きく2つの理由があります。
車の停め方でホタルを守る(ヘッドライト問題)

ホタルは強い光がとても苦手です。暗くなってから車で現地に到着すると、車の強いヘッドライトがホタルの生息地を直撃し、彼らを驚かせ、活動の邪魔をしてしまいます。
明るいうちに到着し、ホタルが生息している川や草むらにお尻を向けるようにバックで駐車しておくのが、ホタルを困らせないための大切なマナーです。帰る際も、ヘッドライトで生息地を照らさずにスムーズに出発できます。
暗くなるまでは「カワニナ」探しで生態を知る

明るいうちに川辺に着いたら、川の中を覗いてみましょう。運が良ければ、ホタルの幼虫の大切なエサとなる「カワニナ(巻貝の仲間)」を見つけることができます。
「この貝を食べて、あの小さなホタルが育つんだな」と生態系の繋がりを知ることで、ただ光を見るだけではない、より深い自然観察の時間になりますよ。
19時半の魔法。「一番ホタル」を探そう!

6月の空は、19時ごろになると徐々に暗くなり始めます。
そして不思議なことに、ホタルたちはだいたい19時半ごろになると、周囲の暗さを探知して一斉に飛び始めるそうです。場所が違っても、なぜかこの時間は共通しているのだとか。
薄暗くなってきたら、目を凝らして周囲を観察してみてください。
その日、最初に光の瞬きを始める「一番ホタル」を見つけるのも、蛍狩りの大きな醍醐味のひとつです。
オス同士の不思議なシンクロ「同時明滅」

もう一つ、観賞時にぜひ注目していただきたいのがホタルの光り方です。
実は、飛び回りながら光っているホタルの多くはオスです。近くにいるオスのホタル同士は、なぜか同じタイミングでピカッ、ピカッと瞬く「同時明滅」と呼ばれる行動をとることがあります。
一匹の光でも美しいですが、複数のホタルが息を合わせてシンクロしながら光る様子は、まるで自然が作り出すイルミネーションのようです。
ただ暗闇の中で光を探すだけでなく、「一番ホタルはどこかな?」「あ、今同時に光った!」と生き物の不思議を感じながら楽しむ蛍狩り。
ぜひ今年は、少し早めに現地入りして、ホタルへの思いやりと知的好奇心を持った素敵な観賞タイムを過ごしてみてくださいね🌿
ホタルが育つ豊かな環境や、彼らを支えるエサ「カワニナ」についてもっと知りたい方は、ぜひこちらの記事もご覧ください!
日本ホタルの会について
今回お話を伺った井上さんが所属する「日本ホタルの会」は、1992年に設立された団体です。
ホタルを単なる観光資源や「人を集める目玉」として扱うのではなく、「豊かな里山環境の象徴」として捉え、ホタルをはじめとする身近な生き物が生息できる自然環境の保護・保全・再生のために活動されています。
- ホタルや身近な生き物の生息環境の調査・研究
- 各地での環境保全・再生活動の支援
- 自然のあり方を考える「ホタル観察会」や「シンポジウム」「談話会」の開催
- 全国への啓蒙活動としての講師派遣
- 機関誌「ホタルのニュースレター」の発行
「ホタルを増やしたい」「自然環境についてもっと知りたい」という方は、ぜひ日本ホタルの会から正しい知識と理念を学んでみてはいかがでしょうか。



