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【御岳山】天狗の腰かけ杉とは?山を見守る心優しい天狗の伝説

【御岳山】天狗の腰かけ杉とは?山を見守る心優しい天狗の伝説
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青梅犬連れ観光ガイド(SP版サムネイル画像)

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青梅市にある霊山・御岳山(みたけさん)。
武蔵御嶽神社から奥の院へと続く静かな参道を歩いていると、道の脇に一本の巨大な杉の木がそびえ立っています。

天狗の腰かけ杉
今に残る伝説・天狗の腰かけ杉

推定樹齢350年とも言われるこの大杉には、ある不思議な伝説が残されています。今回は、御岳山に今も息づく「天狗の腰かけ杉」のお話をご紹介します。

目次

不思議な曲がり枝と「天狗の腰かけ杉」伝説

昔々、この大杉の下の方の枝は、まるで巨人が腕を曲げたかのように不自然にぐにゃりと曲がっていました。
見栄えが悪いと思った村人たちが、当て木をしたり縄で引っ張ったりしてまっすぐに直そうとするのですが、翌朝になると決まって元の曲がった形に戻ってしまいます。

「これはきっと魔物の仕業に違いない」
そう考えた二人の男が、ある夜、木陰に隠れて真相を確かめることにしました。

夜が更け、月明かりが辺りを照らし出した頃。山の上から「ザウザウ」という怪しい音とともに、大きな鳥のようなものが舞い降りてきました。二人が目を凝らすと、それは真っ赤な顔に高い鼻、羽うちわを手にした「天狗」でした。

天狗は神社や山をぐるりと飛び回って見回りを終えると、例の曲がった枝にひょいと腰をかけ、月を眺めながらゆったりと休み始めました。

それを見た二人は、「あの枝は天狗様の休み場所だったんだ。天狗様は毎晩、こうして山を見守ってくださっていたんだな」と納得し、山道に這いつくばって深く感謝の祈りを捧げました。

それ以来、村人たちはこの木を「天狗の腰かけ杉」と呼んで大切にするようになったと伝えられています。

御岳山で天狗は「人々を見守る存在」

座り心地がよさそうな形の天狗の腰かけ杉
座り心地がよさそうな形

実際に見上げてみると、太い枝が見事に水平に伸びてから上へとカーブを描いており、たしかに天狗が腰を下ろすのにぴったりの、座り心地がよさそうな形をしています。

昔話などで語られる天狗といえば、人をさらったり悪さをしたりする恐ろしい妖怪として描かれることが少なくありません。しかし、青梅市、とくに御岳山の周辺地域に伝わる天狗は、この伝説のように「地域の人々や山を見守る心優しい存在」として伝わっています。

これには、御岳山の深い山岳信仰が関係しています。古くから修験道の霊場として栄えた御岳山では、厳しい修行を行う修験者(山伏)たちが集まりました。彼らの超人的な力や、山を駆け巡る姿が天狗のイメージと結びつき、神様の使いとして信仰の対象になっていったと考えられます。この腰かけ杉に座っていた天狗も、そんな心優しい天狗の一柱(ひとはしら)なのです。

おわりに

月明かりの下、杉の枝に腰掛けて静かに山を見下ろしていたのは、本物の天狗だったのか、それとも天狗の姿を模した山伏や修験者だったのか……。想像が膨らみますね。

今も御岳山の参道に静かに佇む「天狗の腰かけ杉」。御岳山を訪れた際は、ぜひこの木を見上げて、青梅に息づく神秘的な伝説に思いを馳せてみてください。

天狗の腰かけの看板
この看板を目印に

参考

  • 青梅市史編さん委員会『増補改訂青梅市史』(下巻)、青梅市、1995年
  • 青梅市教育委員会『青梅のむかし話』青梅市教育委員会、1994年
お読みいただきありがとうございました!
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